子どもの頃、錦之助さんといえば「てめえら人間じゃねえ、たたき斬ってやる」な刀舟先生だった。「子連れ狼」を父は大好きだったが、かめぽんは錦之助さんの風貌があまりに怖くてみていなかった。東映時代劇スターのキラキラした錦之助さんを知ったのは、大分大人になってからである。「長崎犯科帳」の忠さまにはまり、HPに特設コーナーを作ったり、仕事の関係で錦之助さんの昔の映画を観まくったりもした。錦之助さんは動いている姿がとてもいい。ちゃきちゃきとした台詞回し、華麗な殺陣、粋な風情にぞっこんだった。
今月から東映チャンネルでは「宮本武蔵」5部作を月に1作ずつ放映。吉川英治原作を内田吐夢監督、錦之助主演で撮った本シリーズは、宮本武蔵映画の傑作のひとつ。個人的には超絶立ち回りに感嘆した「宮本武蔵 一乗寺の決斗」(12月放映)が好き。幼くとも大将として立てられた少年を手にかける武蔵。その後の殺陣も凄まじいが、少年を一刀両断した武蔵の決意も凄まじい。この機会にハードなテイストの「宮本武蔵」5部作を堪能してみては?一心太助な江戸っ子錦ちゃんとはひと味違う、苦悩する剣豪の錦ちゃんも素敵だ。
ああ、今月もわくわくする〜
(画伯:かめぽんプロフィール)
主人公よりも敵役やそれを支える脇役に心惹かれる。甲羅に花を背負っている
が、中身はおっさんとの噂も…ごった煮的サイト「老後の楽しみ亭」の管理人で
、日々いろいろなものに首を突っ込んでいる(たまに引っ込める)。甲羅に引き籠
もり、じ~っとしているのも好き。
2014年09月2日(火) 11:00~
いよいよ第1作『宮本武蔵』スタート!