夢千代、名前も素敵だ。TV版は欠かさず見ていて、儚げな夢千代に心惹かれた。かめぽんがこどもの頃、少女漫画の定番は不治の病。病に冒された主人公が愛を得て死を迎える。そんな少女心をぐっとつかむ設定は、思春期のかめぽんを毎週涙に濡らした。吉永小百合さんはその10年前、TVドラマで芸者さんを演じていた。子持ちの年上男に惚れ、歳の差婚という展開で、そちらも少女漫画チックで、おませなこどもだったかめぽんは胸をキュンキュン言わせてTVを見ていたっけ。昭和の子はビデオなんかない時代、本放送か再放送でしかドラマを観れなかったから、TVの前の真剣さが今とは違うような気が。見逃したらアウトだったから、TVの放映時間にあわせてスケジュールを組んでいたよね。いまは好きなときにドラマや映画を観られる、いい時代だ。
「彼女の顔は日本人の美しいところが詰まっている」と、知り合いのサユリストが力説していたのはいつだったか。あらためて本作を見ても、どの角度も綺麗。死に向かって透明感が出てくる表情。できることなら、彼女を透明なまま死なせて欲しかったというのはかめぽんの個人的願望なのだけれど。(そこはぜひ、作品をご覧になってそれぞれ感じていただきたい)
今月は『ふしぎな岬の物語』放送記念【吉永小百合 特集】を放映。本作ほか、小百合さんが死刑囚を演じ話題になった「天国の駅」「まぼろしの邪馬台国」「北の零年」「霧の子午線」「玄海つれづれ節」そして、タイトルにもある「ふしぎな岬の物語」のラインナップ。耐える女や、正反対の鉄火な姐御、女の友情、男との情事などいろいろな小百合さんをご堪能あれ
ああ、今月もわくわくする〜
9月12日(土)21:30-24:00、20日(日)14:00-16:30
(C)東映
(画伯:かめぽんプロフィール)
主人公よりも敵役やそれを支える脇役に心惹かれる。甲羅に花を背負っている
が、中身はおっさんとの噂も…ごった煮的サイト「老後の楽しみ亭」の管理人で
、日々いろいろなものに首を突っ込んでいる(たまに引っ込める)。甲羅に引き籠
もり、じ~っとしているのも好き。